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2025.01.11
日本では旧暦1月を「睦月(むつき)」と呼び、現在では新暦1月の別名として用いています。英語の月名「january」は、ローマ神話の出入り口とドアの神ヤヌス(janus)に由来し、年の入り口にあたることから、ヤヌスの月となりました。1月は、31日あり、平年の場合、1月はその年の10月と同じ曜日で始まります。
1月といえば、日本人にとって特に大切なのが元日のお正月行事です。自宅を門松や鏡餅で飾り付け、おせち料理を食べてお年玉を配ります。お正月の行事の多くは、新年に家族へ幸運をもたらす年神様をお迎えするためのものです。例えば、門松は年神様に家を教える目印であり、鏡餅は年神様の依り代、おせち料理は年神様へのお供えの意味があります。また、お年玉という言葉の元の意味は、年神様から授かる新しい魂「年魂(としだま)」です。
1月といえば、7日の人日の節句(七草の節句)です。1月の風物詩である七草粥を食べ、無病息災を祈る日です。七草粥を食べる風習は、中国と日本の行事が合わさって生まれたといわれています。中国では「人を占う日(人日)」に7種類の野菜を食べ、日本では春の若菜を摘んで食べる宮中行事が行われていたとか。七草粥には、セリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロといった春の七草が使われます。
成人式が1月に開催されるのは、昔の日本での元服の儀を新しい年の最初の満月に行う風習があったためです。2022年4月1日から成年とされる年齢が20歳から18歳に引き下げられました。ただし、高校3年生が受験勉強や就職活動で忙しいことから、成人式の対象を20歳とする自治体が多いのが実情です。知立市では、1月12日(日)に「はたちのつどい」としてパティオ池鯉鮒で開催されます。
子ども達の門出をお祝いする「はたちのつどい」を、当会館で実施するのも地域劇場としての「パティオ池鯉鮒」が建設されるときの一つの目的でした。学校行事の多様化、学校職員の業務の適正化などにより、過去に行われていた「小中作品展」など文化会館を活用した催事が減少した昨今ですが、今後もこの催事を通して地域住民が折に触れて、地域の伝統文化や文化芸術活動にふれる機会として、また、こどもたちを社会に送り出すお祝いの気持ちを意識しつつ、今後も大切な催事として青少年の健全育成に貢献したいと思います。